Oube_s話別レビュー(第壱話〜第伍話)
第壱話「使徒、襲来」-Angel Attack-
   アニメに限ったことではないが、シリーズものにおいて、第一話というのは、その番組のこれからの人気に重大な影響を与えるものである。小説などをアニメ化したなら、すでに固定ファンがいる。エヴァもそのタイプだ。角川書店から、コミックが出版されていた。とはいえ、当時は、まだ一巻しか発売されておらず、まだエヴァの詳細も闇に包まれていた。そんな中での、オンエアだった。第壱話は1995/10/4だが、視聴率6.8%と、後の大ブレイクを予感させるような数字ではなかった。
 そんな第壱話だが、始まって5分と経たずに、第使徒サキエルが現れる。しかも、第参使徒だ。まあ、見ていた当時は、そんな何番目かなど、分からなかったが、しかし番組途中で「十五年ぶりか…」という冬月のセリフから、以前にもこんなことがあったんだなと思える。町を一つ犠牲にした、戦略自衛隊の攻撃をも耐え抜く使徒に対し、どんな主人公が登場するのかといえば、全国平均よりもかなり暗い性格を持った少年。
しかも、その彼を迎えに来たのは、かなりスチャラカなイメージを与えるお姉さま。
でも、今だから言えるけど、この頃のシンジって、まだ明るいよね。「口の中がシャリシャリする」とか、「わぁ!ホントにジオフロントだ!」とかはしゃいでるもんな。とにかく、そんなシンジを待っていたのは、10年以上離れて暮らしていた父ゲンドウとの3年ぶりの再会。そして、その父から発せられた言葉は、「必要だから呼んだまでだ」とか、「乗るなら早くしろ、でなければ帰れ!」という痛烈な言葉。嫌がるシンジ。当たり前の反応だ。普通に考えて、ゲンドウやミサトのセリフの方がおかしいと思うのだが、とにかく、戸惑うシンジに業を煮やしたゲンドウは、冬月にレイの出撃を命令。そして、重体のレイを見て、出撃を決意するシンジ。この際、エントリープラグを挿入していないにも拘らず、初号機がシンジを助ける。出撃の際には、確認する冬月にニヤリと笑うゲンドウ。そして、「シンジ君、死なないでよ」というミサトのセリフで終わる。
 今回のお気に入りセリフ:「見たことも聞いたこともないのに、出来るわけないよっ!」(シンジ)

第弐話「見知らぬ、天井」-THE BEAST-
   第壱話の続きとなる第弐話。どんな戦闘シーンがあるのかとワクワクして見ていたが、初号機がコケた後、サキエルの光のパイルで頭部を貫かれ、制御不能に陥ったところまで。そしていきなりシンジはベッドで寝かされている。一体何なのか?そして、シンジの呟きの後、題名のカットが入る。その後、なんだかよく分からないが、首脳会談のような場面。あのゲンドウが敬語を使っていることから、ここにいる人間はかなり上位の人間だと分かる。そして、ここで初めて、「人類補完計画」という言葉が出てくる。ワケの分からないことが次々と出てくる。「脳神経にかなりの負担がかかった」というリツコを、「“”の間違いでしょ?」とたしなめるミサト。その後に戦略自衛隊病院にシンジを迎えに行き、シンジとミサトの同居が決まる。その帰り道、通常形態に移行する第3新東京市。その様子を見て驚嘆の声を上げるシンジ。その夜、シンジはあてがわれた部屋のベッドで先刻の戦闘を思い出す。
 ここで、待っていた戦闘シーンが描かれる。しかし、その内容は、初号機暴走というものだった。一声叫んで、サキエルに突っかかっていく初号機。その様子を見て、「勝ったな」と呟く冬月。左腕を復元したり、サキエルのATフィールドを侵食したりと、次元の違う強さを見せつける初号機。なかなかにインパクトの強い戦闘シーンである。その強烈さに、ネルフ職員ですら戦慄している。この時、エヴァの素顔(?)が明らかに。しかし、それは人間の顔ではなく、人間に似たものの顔であった。
 今回のお気に入りセリフ:「心、の間違いでしょ?」(ミサト)

第参話「鳴らない、電話」-A transfer-
   翌日の迎撃演習では、何かに取り付かれたような虚ろな目と声で黙々とエヴァを操縦するシンジ。そして、次のシーンでは、リツコからの電話の中で、“ヤマアラシのジレンマ”の話が出てくる。学校では、トウジがその優しさの片鱗を見せたり、「碇君があのロボットのパイロットだって本当? Y/N」というクラスの女子からの問いにシンジが“YES”と答えるシーンが出てくる。
 その授業後、シンジがトウジに殴られる。まあ、トウジの行動も当たり前だが、シンジとしても納得いかないものはあるよな。その気持ちが、「僕だって、乗りたくて乗っているわけじゃないのに…」という言葉に表れている。しかもそれでまた殴られるし。
 そんな状態で再び乗る初号機。シンジとしては、本当に億劫だっただろう。あるいは躍起になっていたのかもしれない。だから、爆煙でシャムシエルが見えなくなるまでパレット・ライフルを撃ち続けたのかも。しかし、その後シンジは恐慌状態に陥り、さらにアンビリカル・ケーブルが断線。シャムシエルに投げ飛ばされて、トウジとケンスケの近くに落下。ミサトの決断により、二人をエントリー・プラグに乗せることに。その後、シンジはミサトの命令を無視し、プログレッシブ・ナイフで突っかかっていく。残り時間一分。この時、トウジとケンスケは、苦しんでいるシンジを目の当たりにし、シンジに対するわだかまりを解く。それから三日、シンジは学校を休む。
 今回のお気に入りセリフ:「鳴らない電話、か…」(ミサト)

第四話「雨、逃げ出した後」-Hedgehog's Dilemma-
   この回は使徒の襲来はない。ひたすら、シンジの葛藤を描き続ける。前の三話に比べて、やや物足りない感のある話だが、そのコントラストが、さらにこの話のわびしさを際立たせている。ミサトの家を家出したシンジは、当てもなく一日中電車に乗り続け、オールナイトの映画館に泊まる。翌日、戦争ごっこをするケンスケに会い、ケンスケには自分同様両親がいないことを知る。
 さらにその翌日、ネルフ保安諜報部によって、連れ戻される。ミサトと再会したシンジは、「みんなに迷惑をかけられないからしょうがなくエヴァに乗る」という。しかし、そんなシンジにミサとは、「そんな気持ちで乗られては迷惑」と叱る。そして、シンジは第3新東京市を離れることを決意。第3適格者は抹消され、IDカードも処分される。駅に到着したシンジを待っていたのはトウジとケンスケだった。トウジは、「2発もドツイて悪かった。ワイのことも殴れ」という。トウジと仲直りしたシンジの心に変化が生じる。
 一方、ミサトは、シンジの言葉から、彼の心を分かってあげられなかったことを後悔し、シンジの向かった駅へ車を飛ばす。
やっと着いた駅には諜報部の車はなく、間に合わなかったと思うミサト。しかし、振り向いた彼女の視線の先には、ホームに一人佇むシンジの姿があった。
 今回のお気に入りセリフ:「殴られなきゃいけないのは、僕の方だ!」(シンジ)

第伍話「レイ、心のむこうに」-REI I-
   確保したシャムシエルは、ネルフの格好の実験材料になっていた。しかし、その分析の結果は、コード601、つまり解析不能であった。しかし、使徒は粒子と波の両方で構成されており、光のような存在であるということと、遺伝子の位置座標が人間と99.89%酷似しているということが判明。
コアを観察するゲンドウの手の平に火傷があるのを見たシンジに零号機の起動実験中、零号機が暴走。実験中断し、電源を落とすと、オート・イジェクションが作動。
その際過熱したエントリー・プラグ内から、ゲンドウがレイを助ける。その際火傷を負ったのだと説明するリツコ。
 ゲンドウは、以前もシンジの見舞いには行かずに、レイの見舞いに行っていたようだし、何かあるのかと見ている人間に思わせる。それから、シンジはエヴァ内で待機中、レイと楽しそうに話すゲンドウを見る。
 その夜、夕飯をご馳走になったリツコから、レイの新しいセキュリティ・カードを持っていってほしいと頼まれる。しかし、ペンペンが気絶するほどの味のカレーって…?
 翌日、頼まれ物を渡すべく、レイの家を訪れるシンジ。そこで、割れたメガネを見つける。ふとなんとなくかけてるところにレイが風呂から上がり、メガネを取り上げる。そこでバランスを崩して、レイを押し倒したような形になり、おまけに胸まで揉んでるんだから、シンジにとっちゃあ気が動転するほどのことだろう。ま、レイはぜんっぜん気にしてないようだが…。その後の、再起動実験は成功。引き続き、連動実験に移ろうとした時、ラミエルが襲来。初号機で出撃するシンジだが、リフト・オフする前にいきなり荷粒子砲の直撃を食らう。
 そして、発令所にシンジの絶叫が響き渡った。
 今回のお気に入りセリフ:「良かったじゃない、レイの家に行くオフィシャルな口実が出来て!」(ミサト)

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